京急空港線糀谷駅から徒歩30秒、くすのき歯科医院です。
厳しい暑さが続く夏ですね。本当に、酷暑です。
そこで、気をつけたいのが「熱中症」ですが、実はこの熱中症の主な原因である「脱水状態」は、お口の中にも影響を与えることをご存じでしょうか?
体が水分を失うと同時に、唾液の分泌量も減少し、口の中が乾燥しやすくなります。
先日、義歯を装着している部分の粘膜が乾燥による炎症が少し起きていらしゃる患者さんが受診されました。
今回は、夏場に起こりやすい「熱中症」と「お口の乾き(ドライマウス)」の関係について、また、そして、その対策について詳しくご紹介します。
熱中症は、体内の水分のバランスが崩れることによって起こります。特に、高温多湿な環境下で体温調節がうまくできず、体内の水分や塩分(電解質)が著しく失われることで発症する、深刻な健康障害です。
軽度ではめまいや倦怠感、吐き気などを伴い、重症化すると意識障害や痙攣を引き起こす場合もあり、迅速な対処が求められます。
高齢者やお子さま、屋外で活動する方は特に注意が必要です。
熱中症の初期段階では、すでに体は軽度の脱水状態になっています。このとき、体内だけでなく「お口の中」も同様に乾いてきており、唾液の分泌が低下しているのです。
唾液は、単に口を潤すだけでなく、むし歯や歯周病の原因菌の繁殖を抑え、口臭を防ぎ、食べ物をスムーズに飲み込むためにも欠かせない、“天然のバリア機能”を担っています。
つまり、脱水は“見えない口腔トラブル”の引き金にもなっているのです。
唾液が不足し、口腔内が乾燥する「ドライマウス」になると、次のような症状が現れやすくなります。
●話している途中で口が渇く・舌が張りつく
●慢性的な口臭が気になる
●食べ物が飲み込みづらい、喉につかえる感じがある
●むし歯・歯周病のリスクが上昇する
●舌や口腔粘膜がピリピリ・ヒリヒリと痛むことがある
とくに高齢の方や薬を服用している方は、もともと唾液分泌が少ない傾向があり、夏場は一層注意が必要ですよ。
その対策としては、
●こまめな水分補給:喉が渇く前に、水や麦茶などを少しずつ摂る習慣をつけましょう
(糖分の多い清涼飲料水は控えめに)
●室内環境の調整:エアコンや扇風機を活用して、過度な発汗を防ぎましょう。
●キシリトールガムや飴:唾液の分泌を促す効果があり、口腔内の乾燥を和らげます。
●しっかり噛む食事:噛むことで唾液腺が刺激され、自然な唾液分泌が促されます。
●口腔保湿ジェルの活用:乾燥が強い方には当院で取り扱っている保湿剤の併用もおすすめです。
当院では、お口の乾きや口臭に関するご相談も承っており、状態に応じたケアやアドバイスを行っております。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください!